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みなさま、今年も一年この『短歌入門部屋』にアクセスしてくださり、ほんとうにありがとうございました。
僕は昨年の椎間板ヘルニアの緊急手術と入院を経て、今年はリハビリに専念する一年となりましたが、おかげでいままでのなにかに追い立てられたような時間とは正反対のゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。
そんな中で、時に現代短歌とはなんなのかを考える時間もありました。
現代短歌がなにを詠んでも良いという自由を手に入れたことへの喜びを感じると同時に、それ故にまずフィクションであることを前提として読まれてしまうことへの葛藤。
もちろんフィクションとしての歌が近代・現代短歌を羽ばたかせてくれたことはたしかですが、その為に失われた歌の現実〈リアル〉の部分をもう一度見つめ直してみる時期に来ているようなそんな気もしています。
砂山から出てきた錆びたピストル…
仏壇を買いに行ったままの行方不明の弟…
フィクションとはその歌の世界が現実であるとの前提に立ったときにこそ、初めてそのフィクション部分が〈驚異〉として活きてくるのだとも…
そんないろいろなことを考えながら、今年も短歌を通じてこの『短歌入門部屋』に集ってくださるみなさまとともに一年を終えようとしています。
一人で歌と向き合っていると、時に孤独に陥って行き詰まりを感じることがあります。
そんなとき、心に刺激を与えてくれる人との語らいが、行き詰まった自分を救ってくれることもあるのではないでしょうか。
そんな語らいの場所のひとつとして、来年もこの『短歌入門部屋』が存在してゆけたらと、そんなふうに願っています。
ではでは、みなさま、ほんとうに一年間ありがとうございました。
どうぞよい新年をお迎えくださいね。
来年もまたよろしくお願いいたします。
黒路よしひろ(管理人)より。
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